1.ストレスチェック制度 義務化の背景と趣旨

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近年、「仕事のストレス」による「精神障害の労災認定者」が増加傾向にあります。
このため、メンタル不調を未然に防止することが国として重要な課題となっています。
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仕事、職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを抱えている人は61.5%と高く、具体的なストレス等の内容としては以下があがっています。
① 「職場の人間関係の問題」35.1%
② 「仕事の量の問題」32.3%
③ 「仕事の質の問題」30.4%
④ 「会社の将来性の問題」29.1%
また、男女別にみると、「職場の人間関係の問題」は男性(30.0%)より女性(44.4%)が高く、「会社の将来性の問題」は男性(34.2%)の方が女性(19.9%)より高くなっています。
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平成25年度の精神障害に関する労災請求件数は過去最多の1,409件でした。
労災認定件数は 436件(前年度比39件の減)と4年ぶりに減少したものの、急増傾向に変わりありません。
労災認定となった原因の1位は、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」で、それぞれ55件(436件中)でした。
point(労働安全衛生法第66条)
心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針(ストレスチェック指針)は、ストレスチェックの実施、面接指導の具体的な実施方法、面接指導の結果についての医師からの意見聴取、就業上措置の決定、健康情報の適正な取扱い、労働者に対する不利益な取扱いの禁止等について定めたものです。

≪指針全文≫
近年、仕事や職業生活に関して強い不安、悩み又はストレスを感じている労働者が5割を超える状況にある中、事業場において、より積極的に心の健康の保持増進を図るため、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年3月31日付け健康保持増進のための指針公示第3号。以下「メンタルヘルス指針」という。)を公表し、事業場における労働者の心の健康の保持増進のための措置(以下「メンタルヘルスケア」という。)の実施を促進してきたところである。しかし、仕事による強いストレスが原因で精神障害を発病し、労災認定される労働者が、平成18年度以降も増加傾向にあり、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することが益々重要な課題となっている。

こうした背景を踏まえ、平成26年6月25日に公布された「労働安全衛生法の一部を改正する法律」(平成26年法律第82号)においては、心理的な負担の程度を把握するための検査(以下「ストレスチェック」という。)及びその結果に基づく、面接指導の実施を事業者に義務付けること等を内容としたストレスチェック制度が新たに創設された。また、この新たな制度の実施に当たっては、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)の趣旨を踏まえ、特に労働者の健康に関する個人情報(以下「健康情報」という。)の適正な取扱いの確保を図る必要がある。

本指針は、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)第66条の10第7項の規定に基づき、ストレスチェック及び面接指導の結果に基づき事業者が講ずべき措置が適切かつ有効に実施される為、ストレスチェック及び面接指導の具体的な実施方法又は面接指導の結果についての医師からの意見の聴取、就業上の措置の決定、健康情報の適正な取扱い並びに労働者に対する不利益な取扱いの禁止等について定めたものである。

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