6月の衛生委員会の議題例 休職・復職に対する支援~後編:復職時の対応~
前月の議題例「休職・復職に対する支援〜前編:休職者への対応〜」では、休職から休職後の対応についてご紹介しました。(『休職・復職に対する支援~前編:休職者への対応~』)
今回は、復職から復職後の対応までをご説明いたします。
下記URLよりダウンロードできます。ぜひ積極的にご活用ください。
『休職・復職に対する支援~後編:復職時の対応~』
DTコラム ~ 現場の声 ~
■ 働き方改革関連法案
安倍首相が「70年に及ぶ労働基準法の歴史的な大改革」として今国会の最重要法案と位置付けている「働き方改革関連法案」が平成30年4月6日に閣議決定しました。
法案では「働き方改革の総合的かつ継続的な推進」「長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現」「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」の3本柱が盛り込まれています。
今回は、このうち「長時間労働の是正、多様で重要な働き方の実現」についてご紹介します。
「長時間労働の是正、多様で重要な働き方の実現」の主な事項は以下のとおりです。
・ 時間外労働の上限について、「月45時間」「年360時間」を原則とする
・ 高度プロフェッショナル制度の創設
・ 産業医・産業保健機能の強化
● 高度プロフェッショナル制度
正式名称を「特定高度専門業務・成果型労働制」といい、一定の年収(少なくとも1,000万円以上)以上、かつ高度の専門的知識を必要とする業務に従事する場合に「労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外」とするものです。
高度プロフェッショナル制度については、「青天井で残業や休日出勤ができてしまうのでは」といった懸念の声が聞こえますが、今回の法案では、健康確保措置として次の2点が盛り込まれています。
・ 年間104日の休日を確実に取得させること
・ 在社時間等が一定時間を超える場合には、事業主は医師による面接指導を受けさせなければならない
● 産業医・産業保健機能の強化(労働安全衛生法など)
産業医・産業保健機能の強化に向けて、次の2点が盛り込まれています。
・ 事業主は衛生委員会に対し、産業医が行った労働者の健康管理等に関する勧告の内容等を報告しなければならない
・ 事業者は、産業医に対し産業保健業務を適切に行うために必要な情報を提供しなければならない
● 産業保健機能がますます重要に
法案では「時間外労働の上限」や「高度プロフェッショナル制度」とあわせて前記のとおり「産業医・産業保健機能の強化」が記載されています。
詳細は下記サイトをご確認ください。
<参考>
・ 「働き方改革」の実現に向けて」(厚生労働省)
・ 「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案の概要(PDF)」(厚生労働省)
特に「産業医・産業保健機能の強化」は読者の皆様にも関わってくる部分だと思いますので、今後も衛生委員会ハンドブックや「産業保健新聞」などで、動向を追いかけていく予定です。
保健師からの健康アドバイス ~ お役立ちサイトや資料の紹介 ~
麻しんの流行を受けて
平成27年3月に、WHO西太平洋地域事務局より、日本は「麻しん排除状態にある」と認定されています。
しかし海外で感染した人がウイルスを持ち込んだことで、今回の流行が引き起こされてしまいました。
発症者の約半分は20〜30代と働く世代であり、読者の皆様も他人事ではありません。
麻しんは感染力が極めて強く、空気感染します(同じ部屋にいるだけで、抗体がない人は感染します)。
けれども予防接種で防ぐことができます!
予防接種の回数が不足している、あるいは接種歴がないために免疫を持っていない方は予防接種を受けましょう。
また、接種歴がわからない方も積極的に予防接種を受けて、麻しんの拡散を防止しましょう。
ドクタートラストでは、衛生委員会資料として「20〜40代は要注意! 「麻疹」〜知識と対策〜」を作成しています。
社内周知にご活用ください。
『20〜40代は要注意! 「麻疹」〜知識と対策〜』
※ 予防接種を受けることができない人もいます。
妊娠出産年齢の女性は、接種前に妊娠していないことを確認し、ワクチン接種後約 2カ月間は妊娠しないように注意することも大切です。
接種禁忌等、詳細は、以下のサイトでご確認ください。
<参考>
・ 「麻しんについて」(厚生労働省)
・ 「感染症発生動向調査」(国立感染症研究所)
・ 「各地の感染症情報(地方感染症情報センター一覧)」(東京都感染症情報センター)
→各都道府県地方感染症情報センターのサイトへのリンクがここに集結! お住まいの地域を検索して最新情報を入手しましょう。
■ 「麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種の考え方(PDF)」(国立感染症研究所感染症疫学センター)
→MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)を接種することで麻しんを予防できます
・ 「20〜40代は要注意! 「麻疹」〜知識と対策〜」(産業保健新聞)
・ 「予防接種について」(産業保健新聞)