第24号 メンタルヘルスについて

7月の衛生委員会の議題例 ~ メンタルヘルスについて ~

メンタルヘルス疾患は特別な病気ではなく、5人に1人は罹る病気と言われています。
企業としても、メンタルヘルス対策の重要性が増しており、
45%以上の企業が何らかの取り組みを実施しています。(平成24年度労働者健康状況調査より)

しかし、具体的にどのような取り組みをするべきか分からないという声もよく聞きます。
そこで今回はメンタルヘルス対策のポイントをご紹介します。
【DL】メンタルヘルスについて

▼来月の更新テーマは「健診事後措置」です。

DTコラム~現場の声~

政府による産業競争力会議で5月に提言された「残業代ゼロ法案」により働き方が大きく変わろうとしています。
現在は、さまざまな働き方がある為、これまで「時間」によって支払われていた賃金を、
「成果」に応じたものに変える「ホワイトカラー・エグゼンプション」が検討されています。

政府は年収1,000万円以上の社員に限定するとの方針を固めました。
しかし、これでは給与所得者全体の4%程度にしか満たない。
ということから対象の拡大を求める声があがっています。

今後は、もっと給与の低い社員が対象となるなど、
年収ではなく、業種によって区分をする可能性がでてきています。
具体的には、新商品の企画開発や会社の事業計画策定の現場責任者を指す「担当リーダー」や、
ITや金融分野の専門職「コンサルタント」等が対象となります。

この法案が導入されると社員は、残業代が支払われない為、
決められた時間で効率よく仕事を行うようになり、
ワークライフバランスや生産性が向上するとも言われていますが、
実際には、実労働時間が把握されなくなる為、
今以上の長時間労働を強いられる人も出てくる可能性が高いとの見方もあります。

特に日本では、これ以上働かせてはいけないという最低限の基準もなく、
残業代さえ払わずに労働者を酷使する「ブラック企業」が社会問題にもなっています。
見えない長時間労働の上、残業代も未払いでは心身ともに滅入ってしまう人が増えてしまうのではないでしょうか。

今回の法案はさまざまな懸念があり、不安視されていますが
企業にとっては「産業保健」を見直すいいきっかけとなるのではないでしょうか。
労働時間の上限を設定するとともに、
時間と切り離した報酬体系を労働法の上で認知することは、
日本企業の働き方を高付加価値型に変える為の第一歩とも言われているこの法案には今後も注目です。

少しずつ暑さに慣れる準備を~熱中症予防対策~

全国的に梅雨入りし、蒸し暑い季節になりました。梅雨が明けたら、いよいよ夏の始まりです。
そこで心配になるのが「熱中症」。今の時期からできる、予防策をご紹介します。

・自力で(自然に)汗をかく習慣をつけていく
・半身浴やサウナなどで汗をかく(出す)
・軽い運動を継続して行い、汗をかく(出す)

暑さへ慣れる(順化する)と、①汗のかき始めが早くなり、②同じ体温でかく汗の量が多くなります。
このことが、体熱を放出させるための汗を、効率的にかけるようになることにつながります。

また、血液循環が良くなり、汗腺の働きが良くなるため、
汗が出ていく前に塩分を再吸収できるようになり、排出される量が減ります。
この時の汗は、水分と一緒に体に必要な塩分も排出された
ベタベタ汗からサラサラ汗に変わっています。

そして、汗をかいても適切な水分補給をすることで、体液のバランスがすぐに回復するようになり、
結果、熱中症に かかるリスクを大きく下げることにつながります。
暑さに慣れることを「暑熱順化」といい、梅雨明けまでに順化できると良いと言われています。

◆熱中症予防リーフレット(PDF/厚生労働省)http://goo.gl/pgKzUB

ストレスチェック義務化の行方とツール

かねてから動向が注目されている「労働安全衛生法改正」ですが、
中でもストレスチェックの義務化については、多方面で行方を見守っていることでしょう。
当案は3月に改正案が国会に提出された後、4月には参議院の本会議で可決されました。
義務化によらずとも、個々人が自分自身のストレスについて知ることや、
組織としてのストレス評価等は、企業全体の健全化・生産性向上のための手がかりになるのではないでしょうか。

「どうやって評価すればいいのか?」
現在、様々なツールが開発されています。一度、試してみてはいかがでしょうか。

◆5分でできる職場のストレスチェック(厚生労働省・こころの耳)
http://kokoro.mhlw.go.jp/check/

◆職業性ストレス簡易調査票(東京医科大学・公衆衛生学講座HP内)
http://www.tmu-ph.ac/topics/stress_table.php

先にご紹介している「メンタルヘルス」対策の資料も併せて、評価と予防にお役立てください。


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ドクタートラストの実務経験豊かな産業保健師、精神保健福祉士(PSW)が、これまで数多くの企業の衛生委員会運営に携わってきた経験を活かし、衛生委員会の立上げ・運営や、企業の衛生管理全般に関して支援するサービスです。


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