8月の衛生委員会の議題例~ ストレスチェック制度について(よくある質問編) ~
ストレスの多い現代、労働者のセルフケアと、職場環境の改善のため、
ストレスチェック制度をうまく運用していきたいものです。
本資料は、お取引先から寄せられた「よくある質問」に関して、
ドクタートラストが労働基準監督署等に問い合わせて回答をまとめたものです。
ストレスチェックの検討・実施の際に、どうぞお役立てください。
DTコラム ~現場の声~
このたび厚生労働省は、職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた取組を推進するため、「パワーハラスメント対策導入マニュアル」(第2版)を作成しました。
これまでのマニュアルでは不足していた「従業員からパワーハラスメントについて相談があった場合の対応方法」について新たに盛り込まれており、また、課題として上げられることの多かった、
「相談対応はどのような点を注意するべきか」
「どのように事実確認をすればよいか」
「パワーハラスメントかどうか判断に迷った場合どうすればよいか」
といった課題に対応したものとなっています。
このパワーハラスメント対策導入マニュアルは、7月以降、都道府県労働局や労働基準監督署、労使団体など、全国で5万部を配布する予定のほか、ポータルサイト「あかるい職場応援団」からも無料でダウンロードできます。
「あかるい職場応援団」
さて、「パワーハラスメント(パワハラ)」という問題は昔から存在していましたが、
近年とくにクローズアップされています。
平成16年度には労働局への相談割合が9%だったのが、
平成26年度には26%まで上昇しており、いまだ増加傾向です。
実際に企業内でのパワハラ発生状況を調査した結果によると、
回答企業の45%でパワハラの相談があったということです。
昨今、「クラッシャー上司」という言葉を聞く機会も増えました。
元慈恵医科大学精神科 牛島定信教授と、精神科産業医で筑波大学社会医学系 松崎一葉教授が名付けたもので、気分の浮き沈みが激しく、部下のミスを執拗に責め、あるいは暴言を吐いて部下を次々に鬱と休職・退職に追い込むなど、その言動で部下を潰してしまう上司を指します。
こういった上司は、自身に非があったとしても、それを認めることが難しい性格といえます。
自身は能力の高い場合が多く、問題解決ができない部下を理解できず、不要に追い込んでしまう傾向が見られます。
かつてならば、部下を厳格に統率できる「必要悪的なモーレツ社員」として会社に評価される存在だったかもしれません。しかし、現代においては、このような上司は貴重な人材の流出要因になりかねず、懸案となっている企業が多いはずです。
今般のストレスチェック制度のなかでも、集団分析において「上司の支援」という尺度が設けられました。今後はその数値から、パワハラ的な状況があるかどうかも含めた集団ごとの分析が可能になっていくでしょう。
「30年前、辞めさせてしまった社員がいた。今のような風潮であれば、自分もあそこまで追い詰めなかったかもしれないな・・・」
こんな後悔の念を、とある企業の方からお聞きしたことがあります。
社会の成り立ちが変わり、社員の意識も企業風土も変わりました。
仕事における「精神論」「根性論」は捨て、パワハラを早急に社内から一掃しましょう。
それが求める人材を獲得し、会社の成長を加速することにつながるはずです。
パワハラ撲滅のためには、以下のような外部相談窓口なども活用していくことをおすすめいたします。
<参考サイト>
■総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
保健師からの健康アドバイス ~ お役立ちサイトや資料の紹介 ~
細菌性の食中毒に要注意
厚生労働省では、毎年8月1日~31日までの1ヶ月間を「食品衛生月間」と定めています。
例年、この時期は、細菌性の食中毒が多く発生します。自宅のみならず、社内においても注意が必要です。
職場巡視の際は、水回りや冷蔵庫内などにより一層気を配りましょう。
肝臓、心臓をケアしましょう
世界保健機関(WHO)は、2010年に7月28日を世界肝炎デーと定め、肝炎に関する啓発活動等を提唱しました。
肝炎は、自覚症状がないことが多く、日本でも気づかぬうちに肝硬変や肝がんへ移行する感染者が多く存在することが問題視されています。
食生活やライフスタイルの変化により日本人に心臓病が増加していると考えられています。
心臓病の予防啓発活動を行っている日本心臓財団は、毎年この時期に医療相談や血圧測定などを無料で行っています。