第086号 健康情報の常識・非常識チェック〜あなたの常識は世間の非常識かも?〜

9月の衛生委員会の議題例 健康情報の常識・非常識チェック
〜あなたの常識は世間の非常識かも?〜

今回は、健康情報の常識・非常識チェックをお届けします。
衛生委員会だけでなく、社内での研修にもご活用いただける内容です!

下記URLよりダウンロードできます。ぜひ積極的にご活用ください。
「健康情報の常識・非常識チェック〜あなたの常識は世間の非常識かも?〜」

DTコラム ~ 現場の声 ~

ストレスチェックを産業医面談につなげるために

ストレスチェック制度が始まって2019年で4年目を迎えました。
私はドクタートラストに所属し、多くの企業で実施事務従事者を務めています。
そのなかで感じたのは、ストレスチェック受検後の対応、特に高ストレス者への対応に難を感じている企業が多いということです。
今回は私がいただいたご相談と、その回答の一部をご紹介します。

高ストレス者であると周りに知られたくない

<質問>
面接指導申出書は高ストレス者のみ受け取ることができるようになっています。 そのため、面接指導申出書を印刷したり、提出したりするだけで高ストレス者だと周囲の人に知られてしまいそうです。 「自分が高ストレス者であることが周囲に知られる」ことを気にして面談希望者が出てこないのではないでしょうか。

<回答>
受検者全員が面接指導申出書を手に入れられる状態をつくる方法があります。
たとえば面接指導申出書を給与明細とともに受検者全員に配布する方法が考えられます。
また、社内イントラネットなどにデータとして保管しておき、産業医面談を希望する人がメール添付で提出する方法などがあります。
これらの方法をとる場合は、面談希望者が高ストレス者であるかどうかを確認する作業が必要になりますが、「周りの人みんなが書類を手に入れられる状態」であるとわかっているため、申し出ることに対する抵抗感が薄くなり、面談希望者が出やすくなると期待できます。

集団へのアプローチ方法がわからない

<質問>
集団分析結果を見たところ、結果のあまりよくない部署がありました。 面接の申し出がないと会社側としては対応できません。 何か打つ手はないでしょうか。

<回答>
集団分析結果を見て気になる集団がある場合は、集団全員との面談を設定してみるのはいかがでしょうか。
一人だけをピックアップすると本人も身構えてしまう可能性がありますので、「集団全員が対象です」と伝えることが重要です。

産業医を選任していない

<質問>
産業医の選任義務がない事業場であるため、未選任の状態です。 しかし、高ストレス者から面接指導申出書が提出され、面談を設定しなくてはいけなくなりました。 どうしたらよいのでしょうか。

<回答>
ドクタートラストでは突発的な面談のために産業医の先生をご紹介するサービスをご用意しております。
面談の日時や場所などは企業のご都合に合わせることが可能です。
詳細については、こちらをご参照ください。

ストレスチェックは、受検者側も受検に対する抵抗が薄れてきて、会社の行事として馴染みのあるイベントになってきた半面、集団分析結果をもってどうしたらいいのか持て余してしている、高ストレス者に対してどういった対応をとるべきなのかわからない企業が少なからずいらっしゃると感じています。
大切なことは、高ストレス者を厄介者扱いせずに会社(組織)としてどういった対応ができるか考えること。
また、ストレスの原因を探り、職場環境改善につなげること。
そうして新たな高ストレス者を生み出さないようにすることが、働きやすい職場づくりにつながっていくと考えています。

本年度のストレスチェックも企業様にとって意義のあるものになりますよう、実施事務従事者として努めさせていただきます。

保健師からの健康アドバイス ~ お役立ちサイトや資料の紹介 ~

9月24日〜30日は結核予防週間です

結核は、患者数と罹患率は減少傾向ではあるものの、現在でも年間約17,000人の患者が発生し、約2,000人が命を落としている感染症です。
厚生労働省では、毎年9月24日から30日までを「結核予防週間」として、結核予防に関する普及啓発などを行っています。
2019年も9月24日(火)から30日(月)までを結核予防週間としています。
これを機に、「結核」について学んでみましょう。

結核とは

結核とは、結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる病気です。
日本では結核の約8割は肺です(肺結核)。
結核菌が肺の内部で増殖し、結核特有の炎症が起こります。
肺が破壊され、呼吸機能が低下します。
また、肺以外の臓器が冒されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。
初期症状は咳、痰、発熱など感冒症状に似ていますが、長く続くのが特徴です。
ひどくなると、倦怠感や息切れ、血の混じった痰などが出始め、喀血(咳と共に血を吐くこと)や呼吸困難に陥って死に至ることもあります。

感染経路~飛沫核感染~

インフルエンザのようなのウイルスは粒子が重いため、ある一定の距離を飛んだら地面に落ちてしまいます。
そのため、咳やくしゃみで排出されても空気中を漂い続けることはまれです。
一方、結核の場合は咳をすることで空気中に結核菌を撒き散らし、その空中で浮いている結核菌をまわりの人が吸い込むことによって感染していきます。
この感染方法を「飛沫核感染(空気感染)」といいます。

結核にかかったらどうなる?

結核を発症した場合は、何も治療しないでいると約50%が亡くなってしまうといわれています。
近年では、医療の発展によりそこまで高い割合で亡くなることはありませんが、髄膜炎を発症してしまった場合は、現在でも約30%の方が亡くなり、治ったとしても後遺症を残すことがあるといわれています。

予防、そして結核かなと思ったら

結核は、生後1歳までのBCGワクチン接種により発症を52~74%程度、さらに重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64~78%程度の罹患リスクを減らすことができると報告されています。
また、接種の効果は10~15年持続します。

早めの受診が大切です!

前述のとおり、結核は風邪とよく似た症状が見られます。
ただの風邪だと思っていても、痰の絡む咳が2週間以上続いているなど、長引く風邪は要注意!
早めに受診をすることにより早期発見、治療へつながり、周囲の人へうつしてしまうリスクも低下します。

<お役立ちサイト>

・ 厚生労働省「結核」
⇒結核についての情報が掲載されています。
・ 衛生委員会ハンドブック「結核について」
⇒衛生委員会でご活用いただける資料を無料配布しています。

急増中!スマホ斜視

急性内斜視が特に若い世代で増加しています。
斜視とは眼球がずれることで、両目の視線が合わなくなる病気です。

スマートフォンの使用で斜視が増加

日本弱視斜視学会が日本小児眼科学会と合同で2018年12月末から2019年2月にかけて、全国の眼科医約1,000人を対象に、スマートフォンやタブレット端末と斜視の関係を調べるアンケート調査を実施しました。
その結果、2018年の1年間に後天的に瞳が内側に寄って戻らなくなる「急性内斜視」の若者を診察したと回答した医師が全体の42%にのぼり、その内の77%が「スマートフォンなどの使用が関連していると思う症例があった」と回答していました。
さらに結果には、スマートフォンなどの利用時間を減らしたことにより、「斜視」の症状が改善したという事例も含まれていました。

急性内斜視とは

眼球の動きには、筋肉が大きくかかわっています。
スマートフォンやタブレット端末などを近い距離で見ていると、眼球を内側に向ける内直筋が縮んでしまい、眼球を内側に寄せて、寄り目で画面を見ようとします。
眼球を動かして文字を追う本とは異なり、スマートフォンの場合は、画面側が動くため、眼球が動きづらくなります。
そしてこのような状態が続くと、内直筋が縮んだまま戻らなくなってしまい「急性内斜視」になってしまうのです。
急性内斜視では、両目の視線が一致せず二重に物が見えてしまいます。

気を付けたいスマートフォンの使用方法

スマートフォンやタブレット端末は、私たちの生活、仕事において欠かせない存在です。
急性内斜視を予防するために、スマートフォンやタブレット端末の使用に際しては、以下の点を意識してください。

・ 目から30㎝以上離して見る
・ 10分に1回、1~2秒遠くを見る
・ 30分間使用したら10分間目を休ませる

<お役立ちサイト>
・日本弱視斜視学会「内斜視」
⇒斜視の症状や治療方法などについて詳しく書いてあります。


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ドクタートラストの実務経験豊かな産業保健師、精神保健福祉士(PSW)が、これまで数多くの企業の衛生委員会運営に携わってきた経験を活かし、衛生委員会の立上げ・運営や、企業の衛生管理全般に関して支援するサービスです。


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